2008年6月29日日曜日

親父の自作 PC の検討

ノート PC 修理へ

親父のメイン PC はノート型。いつの間にか親父の視力は結構悪くなっていた。めちゃ老眼。 (@_@;) 遠近両用の眼鏡をはずしては、ノート PC の画面を覗き込むようにして文字を追っている。その様子を傍らから見ていると、昔に比べて画面の情報を探すのが遅くなったなと思う。操作がわからないとき色々と教えることがあるのだが、「ほら、そこのボタンの...」と言ってもなかなか見つけることができない。脳の老化がはじまっていることも勿論だけれど、画面が小さくて見にくいために思うように PC を操作できないということも多分にあると感じた。

ノート PC は小さいと言っても、画面は標準よりも少し大きい。しかし、デスクトップ PC に比べたら雲泥の差がある。ぼくの PC の画面を覗き込んではよく言っていた。

「画面が広くていいな。」

とは言ったものの、自分の PC の画面なんて 17 インチしかないので、今の PC としては小さい方だ。それでもノート型と比べれば圧倒的に見やすい。

今年になってはじめて自作 PC にチャレンジした。組んでみたら動かなかったということもなく、以前に比べたら快適な PC ライフを送っている。ちゃんと動いたものだから、親父にしたり顔で「自作っていいよ」とか言っていた。 ^^; そんな折、たまたま親父のノート PC が修理で一週間ほど手元からなくなることになった。

「一台、デスクトップ PC もあるといいんだけどな ...」

「じゃあ、自作してみる?」

「適当にパーツ決めてくれ。金はあまりケチらなくていいから。」

こんな感じに親父の PC を組むことになった。

ところで、親父にとって自作 PC のメリットは画面の広さだけではない。メーカー製の PC はインストールするといらないソフトもてんこ盛り。これがどうやら気にくわないらしい。なぜか親父はよく再インストールをしていることがある。聞いてみたら、システムにとって必要なファイルまで削除してしまい、PC の動きが悪くなってしまったとのこと。ぼくから見たらインストールマニア。そんな人、他に見たことがなかった。そういった点からしても、自作 PC は親父にとって魅力的に映ったようだ。

 

方向性を考える

PC でどんなことをしたいかと聞いてみた。そうしたら、今一判然としない。動画を編集できたらいいとか、TV を録画したいとか、ブルーレイを使いたいなど。全ての要求を満たそうと思ったら、結構金額がいってしまう。金はケチらなくてもいいと言っていたが、ある程度ケチって次回に回した方がいいような気がする。どうせ 2, 3 年もすれば今作った PC でも不満だらけになる。そこそこの値段で十分安くなっているパーツで満足させ、どうしてもこれだけはゆずれないというものだけにちょっと投資するのがいい。ちなみに自分の PC は最低ラインは確保しつつ、全てを削れるだけ削った。 ^^;

親父といろいろ話した結果、結局一番重要なのは画面の大きさではないかということになった。猫背になって覗きこまなくても読むことのできる文字の大きさを確保すること。そして、複数のアプリケーションを立ち上げたときの視認性を良くすること。当初は 19 インチのモニタで十分だと考えていたが、ここだけははりこんで 24 インチのワイド画面にすることにした。加えて、はりこんでと言うわけではないが、音楽好きであることを考えてサウンドカードも付けることにした。また、うるさい PC はゴメンだということで静穏性にも配慮することに。結局、TV を見るとかブルーレイで録画とか全て今回は見送ることにした。

基本的な要求をまとめておく。

  1. 大きな画面がいい (老人でも見易く)
  2. 静かな PC であること (寝室においても問題のないように)
  3. いい音で音楽を聴きたい

 

具体的な構成を考える

さて、最低限の要求を設定することができたので、次に具体的にパーツを決めていくことにした。とは言っても、自作 2回目なのでそんなにわからない。何が必要なパーツなのかくらいしか知らない。ちょっと前に自作したばかりなので、そのときに買った本が役立った。(パソコンの自作 2008年 04月号 [雑誌], 日経 WinPC (ウィンピーシー) 2008年 05月号 [雑誌]) 前回はケチりにケチって安く仕上げたが、今回は本に載っている定番と言えるパーツを使うことに。パーツを選ぶときは、価格.com でよく売れていて、かつ、口コミの数が多いものを選ぶことにした。

 

マザーボード、CPU

まず最初にマザーボードを決めた。定番中の定番を選んでいくということで ASUS P5K-E を。そして CPU にはインテル Core 2 Duo E8400 BOX。同じくらいの価格である Core 2 Quad Q6600 も考えたが、一度に複数の処理をさせることがないので、クロック周波数の高い E8400 にした。これも老人向けと言えばそうかもしれない。親父の PC の操作を見ていると、一つのことしか処理をさせていないことが多い。同時にあれこれをするという考えがないようだ。

CPU クーラーについては付属のものを使うことにした。 E8400 なら消費電力も少なくそんなに熱い CPU ではないこと、また、ケースが静穏設計されているものを組み合わせれば問題ないと考えたからだ。

 

モニタ、グラフィックボード

今回一番重要なのがモニタ。 24 インチワイドの中から選ぶことにした。液晶モニタ・液晶ディスプレイ 売れ筋ランキング の中から値段が手頃なものを探すことに。見てみたら 10 万近くするものから、4, 5 万のものまで幅が結構ある。しかし、パソコンで動画を鑑賞することがメインではないため、4, 5 万のもので十分。モニタにはいろいろと種類があるようだ。親父がメインで使っている ノート PC はツルピカの液晶だ。昔に比べたら映り込みが少なくなっているが、親父はどちらかと言うと映り込みのしない液晶が欲しいとのことだった。机は部屋の奥の方にあるのだけれど、南向きの部屋に対して北向きに机が配置されているので、どうしても窓からの光が気になるようだ。これは値段にとっては好都合だった。全体的にツルピカの方が液晶の値段が高い。

さて、そんな中で BenQ G2400WD が候補に上がった。値段は手頃。ツルピカ液晶ではない。仕様を見ると、

解像度 1920x1200(WUXGA)

入力信号 アナログRGB / デジタルDVI-D(HDCP対応) / HDMI

ところで、マザーボードの P5K-E にはグラフィックボードを乗せなくてはいけない。パソコンの自作 2008年 04月号 には、静音化のためにファンレスのグラボが使われていた。そのため当初ファンレスのグラボを探した。しかし、静音化のために密閉性の高いケースを使おうと思っていたのでファンレスはやめた。熱がこもるといけないからだ。そうすると選択肢が広がった。が、しかし、どれを選べばいいのやらわからず。 ^^; 結局、3D ゲームをやるわけではないので、売れ筋で安いグラボを選ぶことにした。で、GALAXY GALAXY GeForce 8600GT を。

液晶がでかいので、念のため仕様を確認しておいた。GeForce 8600GT << Product Details << GALAXY Technology によると、

ONE dual-link DVI outputs support two 2560x1600 resolution displays (…)

HDCP Capable (Optional)

dual-link とは、デュアルリンクとは 【dual link】 - 意味・解説 : IT用語辞典 によると、

コネクタには24ピンのDVI-Dデュアルリンクもしくは29ピンのDVI-Iデュアルリンクを用いる。UXGA(1600×1200)まではTMDSリンク1本のシングルリンクで対応できるが、これを超える解像度が必要な場合にデュアルリンクを用いる。

ということで、全然余裕だということわかった。

それから HDCP とは、

ブルーレイコンテンツをパソコンで再生する場合、光学ドライブグラフィックスボードディスプレイが HDCP に対応しているかが確認され、 HDCP 対応機器間でのみ、 AACS によって暗号化されたデータのやり取りができる。

(パソコンの自作 2008年 04月号 [雑誌], p107 より、太字は引用者による。)

とあるように、ブルーレイのコンテンツを再生できるかどうかというこに関わってくる。この点、このディスプレイもグラボもクリアしている。

 

ケース、電源

静穏性の高いケースとして定番の ANTEC SOLO にした。このケースには電源が搭載されていない。雑誌を読んでも、どの電源がいいのかよくわからなかった。とりあえず 400W あれば十分という感じで書かれていた。しかし、ネットを読んでいると、わりと電源は大事だよということも見かけるので、高くはないけれど激安ではないものにすることに。静穏性のことも考えて Abee AS Power Silentist S-550EB にしたかったが、注文しようとした店ではすぐに手に入らないため、CORE POWER2 CoRE-500-2007 にした。これだと 500W にしては安い部類だと思ったが、自分の PC が電源付属のケースで 8000円 くらいだったので、とりあえずはいいかと判断した。

 

サウンドカード

価格.com - サウンドカード・ユニット 売れ筋ランキング を見ると、ONKYO のものが定番のようだ。これも値段に差があり、8,000 ~ 22,000 くらいの開きがある。実際のところどうなのかと評価を検索してみると、やはり違いがあるという意見から、それほど素人ではわからないという意見まで幅があった。だから、中間のランクのものにしようと思ったけれど、これまた注文しようとした店ですぐには手に入らず。仕方なく、一番安い ONKYO SE-90PCI にした。親父も耳が徐々に遠くなってきているようなので、まぁ、十分と言えば十分。 ^^;

 

メモリ, 光学ドライブ, HDD

この辺は、どこがいいのか全くわからないので、自分が買ったものと同じのにした。ただし、 HDD は 500G に。

 

キーボード

キーボードは、机を広く使いたいという要求に合わせたものにした。サンワサプライ:SKB-SL09SV は使わないときに机に立てることができる。また、テンキーもついていなくてコンパクトだ。しかも、値段が安い。

 

その他

無線 LAN  も自分が買ったものと同じものを。そして、OS は Vista の Premium に。