2008年6月16日月曜日

お灸でリフレッシュ

お灸の思い出

最近、お灸にハマっている。灸と言えば、じぃちゃん、ばぁちゃんがやるもの。そういうイメージだった。母の話によると、今は亡き祖母は、もぐさを直接背中に乗せ、バチバチとやったためにケロイド状になっていたとか。(@_@;) それやり方間違ってんじゃねぇ~のと思ったけれど。 ^^;

そんなハードボイルドなお灸ではなく、ぼくの記憶にあるおばぁちゃんのお灸は、せんねん灸。それでも子どもの頃は、火を背中に乗せていることに、相当の恐怖を感じた。ばぁちゃんすげぇと畏怖すら。そんな感覚は今でも続いていた。

 

母の五十肩

母が五十肩になってしまった。実際 六十台なのだけれど、五十肩。 ^^; 痛みどめのシップや飲み薬、整体やカイロプラクティックに行っても一時的に症状が軽くなるだけで、肩を使うとまたすぐに痛くなるようだ。鍼も試してみたが、これも一時的。原因不明で、肩が痛くなる。しかも、特定の年代に集中している。そして、なぜわからないけれど、いつの間にか治ってしまう。そんな症状だそうだ。なんとも不思議な現象だ。

結局、対症療法しかない。一時的に痛みを抑える。家庭で何かできることはないかと考えたら、鍼から連想してお灸に思い至った。 (鍼灸) 昔、ばぁちゃんがよくやっていたなと。お灸なんて効果があるのだろうかと、はじめ思いつつも、ここ 2、3 週間ほど続けている。痛みが完全にとれるわけではないけれど、ちょっと緩和されるようだ。少しでも楽になるなら儲けもの。そんな気持ちでやっている。

 

お灸にチャレンジ!

試しに自分もやってみた。めちゃドキドキ。 (@_@;) 親父などは、昔、腰が痛いときに試したことがあるそうなのだけれど、火もつけないうちから、「熱い!熱い!」と言っていたらしく、母、爆笑。いや、しかし、その気持ちよくわかる。いくら土台があるとは言え、火を使うんだよ。しかも、ジリジリと下へ降りてくるその恐怖。 (@_@;) 何の拷問かと。しかし、試してみたいという興味が勝り、恐る恐るやってた。このときまでに、既に母の肩に相当の数のお灸をしていたので、抵抗感が大分なくなっていたのも事実である。

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お灸は、もちろん一番熱さの緩いやつを。緩いと言っても、火が土台の方まで来たとき、土台の部分を触ると結構熱い。「こんなものが肌の上に乗っているのか!」と信じられないくらいに。火を使っているという恐怖が余計に指先を敏感にさせ、熱さに対する感覚を鋭敏にしているようにも思う。

まぁ、ともかくお灸をしてみた。攻めるポイントは、腕の内側。最近、キーボードが壊れてしまい、昔のキーボードを使ているせいか、腕が疲れてしょうがない。

はじめ、お灸を乗せたときは熱くもなんともなかった。ぼわぁ~と暖かさが伝わってくるだけ。それが、徐々に肌に向って火が侵攻してくる。 (@_@;) やばい、火が土台に近づくにつれて徐々に熱くなってきた。熱いというよりも、チクッとした感じだ。移動させよう!しかし、土台が結構熱い。母の場合は、途中で移動させるということがあまりないので、こういった場面に慣れていない。しかし、ひぃひぃ言いながら、なんとかお灸をはがし、隣に移動されることができた。

 

結果

08-06-15_21-32やっぱりお灸は怖いと思いながら、はじめてのお灸体験を終えた。しかし、気がつくと、なんか腕がす~っとしている。灸を乗せたところを中心にして、10 cm くらの範囲がポカポカとしている。やばい、結構気持ちいいかも ^^ 。恐る恐る2回目の灸をしてみることに。今度は、指で押したときに気持ちがいい場所に灸を置いてみることにした。

お灸に火をつけて、いざトライ! ... あれ?熱さを感じない ... なんで?火が土台の方まで達っしているにも関わらず、ほとんど熱さを感じなかった。ただ、気持ちいいだけ。実に不思議だ。熱さに対する感覚なんて、どこも均等だと思っていた。それがどうやら違うようだ。 (@_@;) なぜだろう???

再度、別の場所にお灸を据えてみた。あれ?今度は熱い!全然下まで達っしていないのに熱いよ。乗せてからわずかの時間で別の場所に移した。やはり、場所によって温度の感じ方に極端な差があるようだ。

 

温覚

ビジュアル生理学-感覚 によると、

古典的には下記の様な分類があります。

触覚(何かが触れている感覚): ...
圧覚(押されている感覚): ...
温覚(暖かいという感覚): ...
冷覚(冷たいという感覚): ...
痛覚(痛いという感覚): ...

実際には、これらの感覚は単一種の受容器で受容されるのではなく、複数種の受容器で認識されると考えられています(複特異性)。
感覚受容器に入った感覚シグナルは感覚繊維を通って中枢へ伝達されます。

受容器の数については、生体情報論 (SFC-GC)痛覚・温覚・冷覚 によると、

というように、温覚は痛覚に比べて非常に少ないことがわかる。皮膚 1cm2にしてみたら、

模式図を見ると、その差がわかりやすい。温点が黄色で表わされているが、非常に少ない。先ほど書かれていたように、冷たさを感じる冷点との数が違うのも興味深い。この非対称性はなんだろう???熱さと冷たさが別の受容器で感じるというのもおもしろい。心理的には、熱い冷たいという感覚は一次元上なのに。

 

熱いという感覚の差

ところで、お灸の土台は丸く、その直径は約 1.5 cm。温点の分布がどのようになっているのかはわからないけれど、お灸を置いたときに、その下に受容器が全くないという状態もあるのかもしれない。つまり場所によって、熱さを感じるのが違うというのは、灸の熱が一番伝わる灸の中心点からの距離に比例しているだけなのかもしれない。

一つの温点の受容器の守備範囲というのはどのくらいなのだろうか?熱いものが近くにあった場合、それを関知して、「熱いぞ!」と伝えることが、どの程度可能なのだろうか?もし、温点の守備範囲が広く、その範囲内の感度がそれほど変わらないとしたら、場所によって熱さが違うのはなぜだろう。皮膚の厚さか?それとも別の要因があるのだろうか。

 

ところで、はじめてお灸をしたときのチクッとした感覚は、素朴な疑問 QA243 によると、

温度が45℃を越えたとき、10℃を下回ったときに、その情報は「危険信号」と判断され「痛み」として脳が情報を受け取ります。

 

消臭にお灸

タバコの臭いは大嫌いだ。しかし、お灸で使われている「もぐさ」の煙は気にならない。何と言えばいいのだろうか、、、夏の匂いがする。なつかしい感じだ。部屋が臭いとき、そこでお灸をするのも効果的。 ^^;

 

せんねん灸のホームページを見ていたら、こんなお灸もあった。

香りがえらべるはじめてのお灸 moxaシリーズ SENNENQ 

天然の香り成分を配合。お灸と同時に香りも楽しめます。
選べる香りは、Fruits(くだもの)、Bouquet(はな)、Thé vert(緑茶)、Encens(香木)の4種類。

ブログもあるのには驚いた。 ^^; :: はじめてのお灸 moxa BLOG ::

それにしても、「くだもの」の香りってどんなのだろう。今度試してみたい。